植物が太陽の光を使い、二酸化炭素を還元して糖やアンモニアにする地球上で起きている最大のエネルギー反応のことを光合成といい、それに大きく貢献しているのが光合成細菌です。
(今、問題になっている「環境問題などの諸問題を解決する鍵になる」とも言われています。)
作用
エネルギー源 | エサ | 分泌する物質 | 貢献 |
光・熱 | 有機物植物の根から出る分泌物有害物質(硫化水素や炭化水素) | 糖類窒素化合物のアミノ酸ビタミンを合成核酸や生理活性物質 | 植物の生育成長促進土壌の肥沃化水質浄化土壌浄化他の微生物が繁殖するエサの供給 |
殺菌効果
サルモネラ菌、O−157に光合成細菌を1%添加したときの結果(抜粋) | ||||||||
区 分 | 5日後 | 10日後 | ||||||
サルモネラ菌 | SE (0.5×10 個) | 対照 | ∞ | 1.1×10 個 | ||||
1%区 | 700個 | 2個 | ||||||
ST (0.5×10 個) | 対照 | ∞ | 1,000個 | |||||
1%区 | 400個 | 0個 | ||||||
SD (1.0×10 個) | 対照 | ∞ | 1.5×10 個 | |||||
1%区 | 100個 | 0個 | ||||||
O−157 (3.6×10 個) | 対照 | ∞ | 1.5×10 個 | |||||
1%区 | 100個 | 0個 | ||||||
SE、ST区は鶏糞5%水溶液、DS、O−157は牛糞10%水溶液
区分欄の()内の個数は、1ml中の菌の個数、対照は光合成細菌を添
加していない区
安全性
マウスの発育試験(光合成細菌) | ||||
区分 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 |
通常飲水区 | 3.4 | 0.7 | 2.1 | 10.4 |
10%飲水区 | 5.5 | 1.5 | 2.6 | 12.2 |
100%飲水区 | 4.4 | 2.2 | 3.9 | 12.1 |
光合成細菌中のビタミンならびに色素含有量と成分比率
光合成細菌中のビタミンならびに色素含有量 | |||||
種 類 | μg/100g | ||||
ビタミン | B2 | 3,600 | |||
B6 | 3,000 | ||||
葉素 | 2,000 | ||||
B12 | 2,000 | 成分(乾物) | % | ||
C | 2,000 | 蛋白質 | 66% | ||
D | 10,000IU | 脂質 | 7% | ||
E | 31,200 | 炭水化物 | 20% | ||
色 素 | 細菌性葉緑素 | 56.1r | 灰分 | 4% | |
カロチノイド総量 | 41.7r | 繊維 | 3% |
菌体アミノ酸組成は栄養基準蛋白質として用いられる全卵蛋白、牛乳蛋白と比較してほぼ同等
ビタミンB群、カロチノイドを多く含み、成長因子のビタミンB12が酵母類の200倍、また貧血予防の葉素含有量が大きい。
最近の研究より
2006年12月に出版された「光合成微生物の機能と応用」(監修:上原赫 京都大学エネルギー理工学研究所 客員教授;大阪府立大学名誉教授)の「まえがき」において、『現在,人類は"トリレンマ"とよばれる3つの重大な危機に直面している。「化石燃料の枯渇によるエネルギー危機」,「地球温暖化による気候変動と災害危機」,「森林破壊による砂漠化と食糧危機」である。これらは人間の文明が引き起こした問題である。灌漑農業をベースにした農耕文明,化石燃料をベースにした物質文明,電気・通信・情報をベースにしたエレクトロニクス文明が,人口爆発,生態系の破壊と気候変動,エネルギー・食糧不足をもたらした。これらがグローバル化の名のもとに,地球規模で拡大し,問題を深刻化させていることは周知の通りである。これらの諸問題を総合的に解決するための鍵が光合成微生物にある。』と記載されています。
乳酸菌・有害菌の増殖を抑制し、有機物を分解させて有効な養分を作り出します。
酵母菌・発酵作用で糖をアルコールに変え、ビタミンや多様な生理活性物質を作り出し、有用菌の活性化を増進させます。
放線菌・アミノ酸などから有機酸や抗菌物質を作り出して、病原菌や有害なカビなどを抑制します。
糸状菌・糖をアルコールや有機酸に変え、蛋白質をアミノ酸に繊維質などの難分解性炭水化物を発酵により分解します。
ラベル:e-クリーンシリーズ 光合成細菌