日本微生物防除剤協議会(東京都墨田区)が、環境への負荷が低い微生物を使った農薬の普及促進活動に乗り出している。2月22日には都内で農業シンポジウムを開催。定員600人に対して、それを上回る応募があるなど、関心の高さをうかがわせた。同協議会では今後も各種イベントでのブース出展や同様シンポジウムの開催で認知度を高め、全農薬に占める微生物農薬の使用比率を現状の0・8%から10%以上に引き上げる考えだ。
微生物防除剤は、自然界に生息する微生物が病原菌のすみかや餌を奪うことで作物から病害虫を防除する働きをする。微生物を使うため、化学薬品を使う農薬に比べ作物に対する薬害、汚染の心配がないうえ、使用回数にも制限がない。このため人や環境に対する負荷が低く、安全性も高い。
ただ、一般的に使われる化学農薬に比べ認知度が低く、年間の全農薬市場約3500億円のうち微生物防除剤市場は約30億円でシェアは0・8%にとどまっている。
こうした状況の中、同協議会では一層の認知度向上が欠かせないと判断。微生物防除剤の有用性を呼びかけるシンポジウム「環境保全型農業シンポジウム」を2月22日に開催した。会合には農業関係者ら600人が参加。冒頭、同協議会の堤憲太郎代表幹事(セントラル硝子取締役常務執行役員)は「微生物防除剤は認知度がまだ低く、一層の普及を目指したい」と利用を呼びかけた。
次いで農林水産省の中島潔・課長補佐が「環境保全型農業の推進施策とこれからの日本農業」と題して講演。また、岐阜大学の百町満朗教授による微生物防除剤の役割と展望についての講演も行われ、それぞれ微生物防除剤を使った農業の有用性を説いた。
さらに、微生物防除剤を使った実際の導入事例に関するパネルディスカッションのほか、食の安全に関する討論会など、活発な議論が繰り広げられた。
シンポジウムに参加した農業関係者からは「環境に優しい微生物防除剤の有用性をよく理解できた。導入を検討したい」などの声が聞かれた。
同協議会は微生物防除剤の普及を目的に2006年8月に設立され、出光興産とセントラル硝子、アリスタライフサイエンス、多木化学の4社で構成する。
複合微生物を利用した硝酸塩を分解する植物活性剤
ダテクリーン21 はたけのおやつ(植物活性液) 近日発売
『ダテクリーン21 はたけのおやつ』の特徴は、Dechioromonas属性細菌を含む嫌気性微生物7種類と好気性微生物3種を組み合わせているため、嫌気条件で塩基障害の硝酸塩をさせます。
問合せや購入についてはコメントまたはこちら まで。